| 前身バンド"OLIVER"の時代から中心メンバーとして君臨していたシモネッティの70年代最後の「ゴブリン」参加作品。「空手アマゾネス」の脚本や「ボッカチオ」で知られるブルーノ・コルブッチが演出を手掛ける同名劇場長編のサントラ。66年「情無用のジャンゴ」82年「バチカンの嵐」00年「トラフィック」など新旧さまざまの作品で知られるトマス・ミランを主演に擁する映画の内容は、元警官のインターポール捜査官ニコ(トマス・ミラン)と同郷の相棒サルヴァトーレ(エンツォ・カンナヴァーレ)がマフィアの抗争に巻き込まれるアクション・コメディ。ついては、サウンドの路線もフィルムに即する以外の何ものでもないが、何と言ってもここでのホットな話題と云えば、劇中にもヒロインの一人で登場するアーシャ・プトゥリが2曲の挿入歌で参加している事。 |
| オーネット・コールマンとの競演(71年のアルバム"Science Fiction"での2曲)でも知られるアーシャ・プトゥリだが、そのキャリアを飾る他の競演陣も凄い。フレディ・ハバード(tp)、ドン・チェリー(tp)、ソニー・ロリンズ(sax)、アリス・コルトレーン(p)、チャーリー・ヘイデン(bass)、ロイ・エアーズ(vib)などズージャ系はもとより、グレイス・ジョーンズ、ニナ・ハーゲン、パティ・スミスなど女性ソロ系、ビル・ラズウェルやレナート・ゼロなど通な界隈までその守備範囲はとにかく広い。 |
| 国際線のスチュワーデスだった事が渡米するキッカケとなったプトゥリだが、そんな彼女の音楽のベースは、インドの裕福な家庭で身に付けたアカデミックな音楽教育と精通するインド音楽。そもそも、アヴァンギャルドな道をひた走るコールマンに見初められる辺りから只者ではなかった彼女だが、ちなみに、空前のディスコブームだった本作リリース当時の彼女の異名は「ディスコの女王」。ここでのパフォーマンスもその名の通りと云ったプトゥリだが、その実、コールマンとのジョイントや他の芸術志向の参加アルバムなどでの彼女の印象はかなり違う。「アーティスト」の王道を行くようなキャリアを考慮すれば、ローカルなアクションコメディ映画に出演していた事自体が驚きだったりもするが、何れにせよ、この"SQUADRA ANTIGANGSTERS"への参加は彼女のキャリアの中でも例外中の例外。各種バイオなどでも本作の名前が割愛されている事を考慮すれば、彼女のコアなファンにしてみれば、本作のサントラ(特にオリジナルLP)はスーパーレアな1枚と云う事になるのかも。映画では準主役のプトゥリを大々的にレイアウトするアートワークでも彼女へのリスペクト度が伺える。 |
| 4曲目の"Stunt Cars"ではモランテが客演。サウンドを聴けば判る通り、オーヴァーダブしたとは思えぬコンビネーションの2本のギターだったが、案の定、その1人は客演。しかも、その人物がモランテだったという事実については、後年のDRGベスト盤の第2弾のライナーでようやく明らかにされたもの。ただ、「脱退を宣言した事は一度もない」と語るモランテにしてみれば、客演と云う感覚ではなかったのかも。 |
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