1. CARMINA BURANA'S THEME (C. Simonetti) 4:00
ジョン・ブアマン監督作品「エクスカリバー(Excalibur: 1981)」のテーマでもお馴染みのナンバー。原曲は、カール・オルフ(Carl Orff)の「カルミナ・ブラーナ(Carmina Burana: 1936)」。ここではグルーヴィなビートに終始するハウス系でのアレンジだが、お馴染みのテーマのパートはヴォイシングもそのまま。やや驚かされたのは、そもそもの調性が原曲とは違う辺り。ニ短調(原曲)からホ短調に移調する中、インパクトが何気に異なる事も確かだが、その真意についてはイマイチ謎。ギターのアルペジオとシンセが登場するコーラス間のパートはこの変奏ならではのアレンジ。それにしても、この辺りの移調を含むカヴァーがサクッと出来てしまうと云うのも、他ならぬサンプリング技術の賜物なのかも。 |
2. I'LL TAKE THE NIGHT (C. Simonetti-R. Chiarelli) 5:09
85年の"SKYWALKER"でもコンビを組んだリタ・キアレッリが歌詞を書き下ろしたヴォーカル曲。微妙にハスキーなヴォーカルがキアレッリその人。アメリカナイズされたポップ感覚と技巧派メタルの感性が融合する8ビートのロックナンバー。キャッチャーなヴォーカルパートも然る事ながら、ギター+鍵盤の16分割のユニゾンリフなどアグレッシヴなパートがここでの山場。ツーバスも炸裂するギター+鍵盤のソロのパートは、リリース当時のその筋の界隈でもかなりの内容だったと云えるはず。ドナート・イオッツェーリのギターは当代ならではの凄さと云った所だが、シモネッティのここでのソロは当時の鍵盤奏者の中でも稀なポテンシャル。実際、リリース当時に聴いた際には、思い浮かぶのもヤンス・ヨハンソンぐらいだったので。それにしても、ポップとメタルがそれぞれに満開のナンバーと云うのも結構珍しいのかも。イントロが完全ポップでエンディングが完全メタルと判り易い辺りも物凄い。 |
3. TUBULAR BELLS (Mike Oldfield) 4:49
ウィリアム・フリードキン監督作品「エクソシスト(The Exorcist: 1973)」のテーマでもお馴染みのマイク・オールドフィールドの大ヒットナンバー。と云うより、映画の大ブレイクで著名になった1曲。それにしても、因縁のこのナンバーをカヴァーすると云うのもフツーに微妙。と云うか、曲目を見た際には目を疑った。まぁ、そもそもがバカらしい騒ぎだった訴訟問題だが、ここでは注目の1曲だった事も確か。肝心の内容はと云えば、これが面白くなくてどうすると云う感じ。原曲のリフレインに隠れるヴォイシングを8分割でゆったりと解説するパートが登場するが、ついては、"Profondo Rosso"とは全くの別モノなんだよと云うオチに他ならない。さらに面白かったのは、気合のようなサンプラーの声が挿入される中盤のパート。これも原曲のリリカルなパートをあざ笑っているかのようだった。それにしてもこのカヴァー、オールドフィールドの耳には届いたのだろうか。 |
4. ZOMBIE ZONE (C. Simonetti) 2:19
脈拍や風を表現するSE、ウィンドチャイム、数パートのシンセ、声楽のエチュードのようなリフレイン、エレピのアルペジオなどが交錯する絵画的な1曲。タイトルから察すれば、ゾンビがうごめく危険地帯に無垢な少女が取り残されているようなイメージ。エチュードを歌う女性の声がサンプラーだった事を明らかにするエンディングは、アンドロイドが正体を見破られているようなSF的な面白さも感じるが、そもそものイメージからすればあれは他ならぬ悲鳴。要は、エグイ1曲だったと云う事ですね。 |
5. DEATH DIES (C. Simonetti-W. Martino-M. Morante-F. Pignatelli) 2:58
云わずと知れた"PROFONDO ROSSO"の2曲目。購入当時、最も楽しみだったのがこのトラック。ハープシコードの第2音域E弦(時折Gも)をひたすら打ち鳴らすお馴染みのリフ、16刻みのハットワーク、3小節にまたがる8分割(BDE/BDFAE)のキメなど原曲を踏襲するカヴァーだが、E弦を打ち鳴らすパートにドラマティックなヴォイシングを加える辺りはかなり大胆なアレンジ。シーケンサーでE弦を打ち鳴らす辺りも当たり前のように印象は異なる。原曲よりアピール度の高いアコピのリフレインや、原曲では挿入されないギターのリフレインなどはかなりイイ感じ。クライマックスも俄然盛り上がる。 |
6. ALBINONI IN ROCK (C. Simonetti) 4:41
原曲はアルビノーニ(Tomaso Giovanni Albinoni)のアダージョ。ノーマン・ジュイソン監督作品「ローラーボール(Rollerball: 1975)」でも挿入された著名な1曲。作曲はシモネッティと云うクレジットだが、周知の通りこの曲は、元々がアルビノーニのオリジナルとは認知されていないナンバー。ここではストレートな8ビートの変奏に終始しているが、実に効果的だったのは、タイコがリズムを刻む直前でテンポアップする辺り。煌びやかな音色のディストーションギターが如何にバロックにフィットするかを物語る1曲。それにしても、この録音が後年の"CLASSICS IN ROCK"に収録されなかったのも疑問だったが、04年の"Deep Red"盤の再編集CDでは遂に陽の目を見る事に。 |