1. BABY DOLL (Simonetti) 3:43
81年リリースのファーストA1-3の流れを汲む1曲ながらも、これは16ではなく純然たる8ビート。シャカタクなどのブリットファンクでは定番の女性クワイヤも、ここでは何とサンプラーをフィーチャー。エフェクト処理されたカリビアンなスキャットの冒頭とエンディングなども強烈な個性の一つ。アタックでエレピとアコピのポイントを分けるMIDI鍵盤のソロもかなりイイ。と云うか、この手の路線で僅か8小節に纏めてしまう辺りは、もはや凄味の領域。卓越したスキルと先端の時代感覚が融合するポップインストの重要ナンバー。 |
2. I LOVE THE PIANO (Simonetti) 4:00
ヴォコーダーのリフレインが特異な1曲だが、これも基本的には1曲目の流れを汲むバリバリのインスト路線。1曲目に引き続き8ビート。Aメロ8小節+Bメロ6小節+ブリッジ4小節と云う1コーラスの構成が特徴的。ついては、1曲目よりサイズもやや長いシモネッティのソロだが、ここでは素晴らしいギターも参戦する。Aメロ8小節のリピート+Bメロ6小節+ブリッジ4小節と云うソロの構成だが、シモネッティのソロで1コーラス目を占めた後、ギターが登場するのはAメロのリピート8小節のパートだけ。この辺りのサビの効いた構成力もポップチャートを狙うインスト楽曲ならではと云った所。これも偏にシモネッティの垢抜けたセンスに他ならない。切れのあるブラスセクションも効果的。ちなみに、このトラックはシモネッティの制作ヴァージョンだが、スペインのVictoria盤や"Dancing on the Beach"の12インチ盤にカップリングされた2つのトラックは、メオ制作の別ヴァージョン。リフレインからアコピのソロまで全ての内容が異なる。 |
3. DANCING ON THE BEACH (M. Flores) 4:11
タイトルを眺めながら曲を聴けば、人もまばらになる時間帯の浜辺のようなイメージ。シークエンスの構成は、フラットな8ビート+ハンドクラップ+ヴァイブ系のお囃子+緩やかなアタックのシンセブラス系+ストリングスなど。そんなシークエンスに、アコピのハーモナイズメロとシンセブラスのモノフォニックなメロが交差する楽曲は、何気に仄々とした感じ。16小節ワンセットのコーラスがリピートされる中、終盤の2小節は取り分け味わい深い。フラットなシークエンスと手弾きのアコピが不思議なバランスを醸し出す1曲。 |
4. STATEN ISLAND (Simonetti) 3:35
81年のソロ"CLAUDIO SIMONETTI"収録の名曲中の名曲。収録時間はほぼ同じながらも、これは純然たるセルフカヴァー。ハットが16を刻むオリジナルとは異なる印象のタイコだが、実はタイコを除く他のトラックが新たな録音と云う内容。ハットのチャネルを落としたタイコのトラックを基盤に新たなパフォーマンスを展開する貴重な1曲だが、大きな違いは、原曲ではディ・スターゾがプレイしていたギターのトラックをここではエレピで代用している辺り。Aメロ+サビ+Bメロで1コーラスと云う構成の中、超劇的なBメロに絡む木管サウンドのようなリフレインが登場しない事や、海鳥の鳴き声が挿入されない辺りもオリジナルとは違うが、シモネッティのヴァージョン違いのプレイが何よりの朗報。 |
5. SOUND OF RIMINI (M. Flores) 4:46
ハットやシンセのシークエンスは16分を刻むものの、これも基本8分割のビート。3曲目にも似たような抑制されたインスト曲。ハーモナイズするアコピがアタッキーなメロを取る辺りも3曲目に似ているが、テーマのBメロで表情がガラリと変わる辺りは、3曲目とはイメージも全く異なる。アコピのテーマに布石を打つイントロのDelay+Reverb処理されたオルガンも面白い。それにしても、ソロなしでも勝負できる辺りはさすが。 |