|
|
|
 |
Original Title |
| CLAUDIO SIMONETTI |
| Japanese Title |
| none |
| Artist |
| CLAUDIO SIMONETTI |
| Release Year |
| 1981 |
| Personnel |
CLAUDIO SIMONETTI: Grand Piano Stenway, Piano Fender, Obx, Roland System 100, Minimoog, CS 80, Prophet 5, Mellotron, vocals on "A Symphony"
WALTER MARTINO: Drums and Percussion
NICOLA DI STASO: Electric and acoustic guitars
DINO KAPPA: Bass
ROSSANA CASALE: Background Vocals, Vocals on "A Symphony"
LINDA WESLEY: Background Vocals
ORCHESTRA SCARLATTI - Napoli: Strings |
| Label(s) |
| Banana (Italy) |
|
|
| Introduction |
| "Easy Going"以下のユニットがポピュラー路線でのソロワークとすれば、これはシモネッティのアカデミックなセンスが遺憾なく発揮された1枚。とにかく粒揃いの内容は、CD化されていない事も大嘘のよう。別ユニット"KASSO"にも収録されるタイトル曲や、後年の"OPERA"に収録される"Cosmo"の原曲"Astrology"、後年のデモンズなどで再び陽の目を見る"Out of Time"、名曲"Profondo Rosso"など部分的な選曲では他作品とかぶってもいるが、"Out of Time"(デモンズ収録のトラックとは全くの別モノ)を除けば、何れのタイトルもこのアルバムでしか聴けないオリジナルヴァージョン。と云うより、何れのタイトルも他のヴァージョンを凌駕しているのかも。とにかく名曲ばかり。 |
| マルティーノ以下、ギターのニコラ・ディ・スターゾ、ベースのディーノ・カッパは、周知の通り、何れも「リブラ」のメンツ。イタロプログの2大バンドが融合するその辺りも、その筋のファンには充分なトピックだったはず。それにしても、ディ・スターゾとディーノ・カッパのプレイは出色。引き出しの広いシモネッティの前ではポテンシャルも全開と云う感じ。"Easy Going"などでもお馴染みのディ・スターゾだが、ここでのプレイも相変わらずの切れ味。まぁ、ザッパのバンドにもいた人なのでプレイの質はお墨付きなんだけど。名盤。CD化を切に願う1枚。 |
1. PLANET ISABEL 3:41
アコピとストリングスが織り成すメロウな1曲。表向きには凡庸なムードインストにも聞こえるナンバーだが、その実、各コーラスの展開はかなり劇的。前・後半のテーマに劇的なブリッジを挟む形で1コーラスと云う内容だが、偶数割での小節進行も明らかな前・後半それぞれのテーマを9小節目で帰結させる作曲センスは明らかに非凡。"Planet Isabel"と云う何気にスペイシーなタイトルも、恐らくはイザベルと云う女性に対する規格外の熱い想いを指したものだが、この曲、そんなイメージもそのままと云う感じ。アコピの他に登場する鍵盤は、チェレスタ系音色のシンセとメロトロン。シングルカットにも頷ける名曲。 |
2. ROBIN HOOD 3:40
軽快な8ビートインスト。このナンバーもタイトルイメージそのまま。ロビン・フッドの大活劇をそのままサウンドにしたような感じ。アコピ+リード系シンセ+ストリングス+ムーグ系シンベ+ティンパニ+タイコと云うパート構成だが、ここでの主役は他ならぬストリングス。16分割り中心の直球勝負のアレンジながらもインパクトは絶大。2コーラス目は取り分けスリリング。97年の"CLASSICS IN ROCK"にもフィットしそうな1曲。 |
3. ASTROLOGY 3:50
ニ長調のバラード。カノン的な凡庸なイメージも受けるナンバーながらも、実は結構フツーじゃない。前半のテーマ2回とその変奏的なテーマを2回繰り返す大味な構成もカノン的だが、9小節ワンセットの前半と10小節ワンセット後半と云うサイズ違いの変奏は、いわゆるカノンと呼ぶにも相応しくないオリジナリティだったりする。CS80やプロフェット5を始めとするシンセ軍団とメロトロンの多重録音で織り成す壮大なシンフォニーは、リリース当事で例えればヴァンゲリスのような最先端のシンセアンサンブルだが、やはり何より凄いのは、チビっ子にも受けそうな分かり易い楽曲が実は曲者だったと云う辺り。
ちなみに、87年の"OPERA"に収録された"Cosmo"は、このタイトルのセルフカヴァー。調性もト長調に移調する"Cosmo"は、前半パートを3回リピートする構成や後半のアレンジもゴージャスなものに変化する中、クレイダーマン的な貴公子ムード路線のような印象も受けるが、やはり、一筋縄では行かぬシモネッティの作曲センスはそもそもが畑違いのポテンシャルと云った所。 |
4. A SYMPHONY (Music by C. Simonetti - Lyrics by G. Meo and R. Spellman) 3:47
シモネッティ+ロザンナ・カザーレによる男女デュエットのバラード。80年代と云えば、ライオネル・リッチー+ダイアナ・ロスの「エンドレス・ラブ」やジョー・コッカー+ジェニファー・ウォーンズの「愛と青春の旅立ち」などデュエットタイトルのヒットも懐かしいが、81年リリースのこのナンバーはその走りとも云える1曲。シングルカットも当然と云う感じ。コーラス間での木管ソロも美しい。 |
5. KASSO 4:12
サルサ的なエッセンスを加味した16ビートインスト。云わずと知れた同年度リリースのアルバム"KASSO"のタイトルナンバーだが、元祖とも呼ぶべきこちらのパフォーマンスは全くの別モノ。最も大きな違いは、シモネッティのパフォーマンス。中身の異なるソロもこちらの方がモチベーションが高いような気がするが、そもそもテーマのフェイクから圧倒的に多いこちらの方は硬派なインスト志向でのパフォーマンスと云う感じ。また、ストリングスのアレンジも全く違う。アルバム"KASSO"のヴァージョンは、サビ8小節でのストリングスがオクターヴ下のモノシンセとユニゾンになるが、アコピとユニゾンになるこちらの方は爽快度120%と云う感じ。続く2コーラス目のストリングスのオブリガードもこちらならではのアレンジ。ハットとタンバリンの位置も完全に分離される中、コンガも控え目なバランスのリズムトラックの印象も全く違う。ちなみに、タイトルを口ずさむ女性ヴォーカルもこちらのヴァージョンでは登場せず。
80年代ブリットファンク路線には違いのない1曲だが、シャカタクの"Drivin' Hard"のリリースとはかぶるものの、大ヒットナンバー"Night
Birds"のリリースは本作の翌年。こちらの方が全然先です。サルサのアクセントを半ば本格的に導入する硬派なスタンスも、俗に云う「フュージョン」の中でも大衆寄りの路線とは一線を画したもの。これは先見の目を持つシモネッティを語る上では外せない重要ナンバー。 |
1. VAMOS AMIGOS 4:12
ファンキーな8ビートインスト。ファンキー路線とは畑違いのようにも思えるキャッチャーなテーマが真骨頂の1曲。と云うか、この曲かなりイイ感じです。ディーノ・カッパのスラップとディ・スターゾのバッキングにも鳥肌が立つ。シモネッティの長丁場のソロでフェイドアウトするエンディングも、ヒートアップする最中で終わるなよと云う感じ。ストリングスを大々的にプッシュするアレンジもこの手の路線では異色なのかも。 |
2. STATEN ISLAND 3:39
名曲中の名曲。哀愁の8ビートスロー。Aメロ+サビ+Bメロで1コーラスと云う構成だが、Aメロの美しさも然る事ながら、Aメロとは関係のないBメロの方もかなり劇的。1コーラス目Aメロのアコピの伴奏リフではシモネッティのアカデミックな素養も。2コーラス目頭でのギターのAメロも感動的。"Planet Isabel"と"A Symphony"2枚何れのシングルでもカップリング収録された事にも頷ける名曲。と云うか、この曲、メチャクチャ最高。84年の"KASSO 2"にも収録されるナンバーですね。この"Staten Island"と次トラックの"Out of Time"と云う流れは、100回リピートしても飽きないのかも。 |
3. OUT OF TIME 3:58
出色の弦楽アンサンブルとモダンな電気アンサンブルが昇華する名曲。長丁場のハモンドソロも出色。真っ先に浮かぶキーワードはスリルとペーソス。後年、シモネッティが正規の契約の下でスコアを手掛ける「デモンズ」や「キャロルは真夜中に殺される」で重複使用されるナンバーだが、これこそ正にサスペンス動画の似合う曲。スポットに止まる「デモンズ」の一方、テーマ曲として使用される「キャロルは真夜中に殺される」ではインパクトも全然違う。
ちなみに10秒程度収録時間が長い「デモンズ」の収録ヴァージョンについては、全くの別ヴァージョンと認知すべきなのかも。まず、編成そのものが違う弦楽セクションについては、パフォーマンスも当たり前のように違う。16分割が延々と続く序盤を終始スタッカートでキメるこちらに対して、ピース数の多さも考慮する「デモンズ」の弦楽チームはスタッカートばかりでもない。最終のフェルマータも一斉には入らず。また、ロ短調と云う調性もデモンズ」のヴァージョンでは変ロ短調に移調しているが、DMXのビートが登場するメインパートの内容がほぼ同じだった事を考慮すれば、これは移調しての演奏ではなく単なるミックス段階でのトランスポーズ。その移調の理由は定かではないが、何れにせよ、原曲のメインパートに新たな弦楽チームのトラックをミックスダウンしたのが「デモンズ」のヴァージョンだったと云う話。
また、イントロの弦楽パートからDMXのメインパートに移行する直前、ギターの音色を含む新たなブリッジが挿入される辺りも「デモンズ」のヴァージョンならではだが、終盤の弦楽パートに移行する辺りもそれぞれの印象は大きく異なる。クロスフェードする原曲は実にスマートな印象だが、「デモンズ」のヴァージョンはシークエンスの停止と同時に入るような感じ。またまたややこしい話にもなるが、2003年にリリースされる"Deep Red"版の"DEMONI"に収録されるのは、こちらのオリジナルヴァージョン。ついては、85年の「デモンズ」LPのヴァージョンは大変貴重。オークション等への出品の際にはくれぐれもご留意を。03年度CD版のテーマ曲(12インチヴァージョン)はサイズも違いますしね。 |
4. UNDER THE STARS 3:34
8ビートのキャッチャーなポップナンバー。陽気な家族の紆余曲折を描くTVドラマの主題曲のような感じ。「星空の下で」と云うタイトルからすれば、星空の下でファンタスティックな想像に胸を膨らませる少年のようなイメージなのかも。ついては、ファンタスティックな音色も続々登場。コーラス終盤の16ビートのパートも結構盛り上がります。 |
5. PROFONDO ROSSO (Simonetti-Morante-Pignatelli-Martino) 3:55
云わずと知れた大ヒットスコアの貴重なセルフカヴァー。原曲との大きな違いは、原曲ではチャーチオルガンのトライアドだけだったテーマのパートにシンセのシンプルなメロが加えられている辺り。また、そのテーマのバッキングをオルガンではなく弦楽アンサンブルが奏でる辺りも印象はかなり違うが、何れにせよ、弦楽アンサンブルが加わるゴージャスなアレンジはこのアルバムでしか聴けない貴重なパフォーマンス。テーマのコード進行(Am/Em/D/E。ルートは全てAのトライアド)によるアコピのイントロやエンディングについても、アングラな原曲のイメージをメロウ路線に覆す大きなポイント。1コーラス目の弦楽アンサンブルによるベースラインもこの上なくシック。AAEAADAACAGBBF(7/4拍子。全て8分割)+AAEAADAACAGBBFCF(8/4拍子。全て8分割)と云う2小節でワンセットの全編の大半を占めるモチーフだが、2コーラス目以降、そのイ短調ダイアトニックの分散リフにストリングスが参加するアレンジも面白い。一方、原曲1コーラス目の序盤でもお馴染みのリヴァーブ処理されたミニムーグや2コーラス目のチャーチオルガンのメロなど、お約束的にフィーチャーする配慮もファンにとっては嬉しい所。それにしても、この出色のカヴァーがCD時代に陽の目を見ていないと云うのもあまりに惜しい話。皆さんで各方面に「たのみこみ」ましょう。 |
 |
|
|
|
|
 |
|
|