1. BENEAH THE GEYSER (Marangolo-Pennisi) 3:56
イントロのフェンダーローズは、チック・コリアの「スペイン」冒頭(アランフェス)のようなイメージ。ワイルドかつ切れのあるユニゾンに続く本編は、同じくRTFに例えて言えば"Hymn of the Seventh Galaxy"や"Vulcan Worlds"のようなアップテンポの鋭角な16ビート。挿入部のギター+ベース+エレピのユニゾンもクールだが、ギターとエレピのブロックコードによるテーマのリフはさらにクール。続くオルガンをフィーチャーするサビから約3回のユニゾンで1コーラスが終了するが、冒頭から時折挿入されるこのユニゾンがここでの真骨頂。間欠泉が噴出する瞬間を捉えるような正にタイトルのイメージそのもの。と云うか、エトナ山を指すそもそものバンドの名前を代弁するナンバーと云う事で。イントロのアントニオを除けば、誰がソロを取るようなナンバーでもないが、アンサンブルの中だけでも各メンツは存分にアピール。先の通り、RTFの影響も色濃いサウンドながらも、ソリッドかつ正確なマランゴーロのタイコを下地にするこちらの方が切れ味がある。 |
2. SOUTH EAST WIND (Marangolo-Pennisi-Volpini) 6:10
ベースとギターのユニゾンリフが繰り返される中、ペンニージ(多重録音)とアントニオのモード全開のリフが炸裂するスローな16ビート。炸裂すると云うのも大げさかもしれないが、これはロック畑にも絶縁状を叩き付ける壮絶なフレーズ。ズージャ度120%のスケールとヴォイシングです。前の曲がRTFのようなイメージだった中、今度はハンコックのような感じ。アントニオのバッキングも、ヴォイシングからブロックのタイミングまで全てがソックリ。それにしても、FLEA時代はシャウトしていた人が今度はいきなりハンコックなのかなと。ちなみに、ハンコックもセッション参加していたCTI系のインストではこの手の音が満載。ペンニージのソロをフィーチャーする終盤は、倍テンポ+ティンパレスの参加で俄然ヒートアップ。 |
3. ACROSS THE INDIAN OCEAN (Pennisi-Volpini) 5:36
オリエンタルな雰囲気充分のイントロは、インド洋横断と云うタイトルのイメージそのまま。スリリングな16ビートに変化する本編は、ユニゾンをキッカケにようやくテーマが飛び出すまでインプロヴィゼーションと云う正にズージャな展開だが、数種類用意されたアカデミックなユニゾンも聞き逃せない内容。各コーラス終盤のスリリングなリフも出色。アゴスティーノのタイコも水を得た魚のような感じ。マジでカッコイイ。 |
4. FRENCH PICADORES (Pennisi) 4:26
これはペンニージの単独オリジナル。フランス人闘牛士と云うタイトルの意味にもリンクするペーソス満開の1曲。アコギ3本が中心のアコースティックな前半、クラリネット+エレピ+アコギ+タイコによるアンサンブルの後半とそれぞれに哀愁が漂う。トーキングモジュレーターのようにも聞こえるネオン的なサウンドやスキャットも面白い前半だが、あのスキャットはアコギのマイクが拾ったナチュラルな声なのかも。アントニオのクラリネットではとっさに「蛇の目覚め」(ローラー)を連想。プレイヤー(グアリニ)は違うけど。 |